社外取締役/監査役として弁護士

社外取締役/監査役として弁護士を選任する意義と留意点|顧問弁護士を社外役員とする可否についても

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中村合同特許法律事務所

山本飛翔(弁護士/弁理士)

INTRODUCTION

外部から独立役員の選任を求められているから、という消極的な理由ではなく、顧問弁護士がいる会社が自社の事業に役立てるため、新たな弁護士を社外取締役または社外監査役として迎え入れる積極的な理由はあるといえるのであろうか?と言う観点から、中村合同特許法律事務所の山本飛翔弁護士にご解説いただきました。

コーポレートガバナンスコードのみならず、令和元年改正会社法においても上場会社等が社外取締役を置くことが義務付けられる(会社法327条の2)等、社外取締役等の独立役員への注目は益々高まっている。

本記事では、注目が高まる社外取締役と同じく、独立役員である社外監査役に弁護士が就任することの意義と留意点について若干の検討を行う。

目次
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弁護士を独立役員に招き入れる3つの意義section 01

社外取締役または社外監査役として弁護士を迎え入れることを検討する場合、会社としては既に顧問弁護士がいることが通常であろう。それでは、外部から独立役員の選任を求められているから、という消極的な理由ではなく、顧問弁護士がいる会社が、自社の事業に役立てるため、新たな弁護士を社外取締役または社外監査役として迎え入れる積極的な理由はあるといえるのであろうか。

(1)ガバナンスの強化

1点目として、独立役員の選任が会社に求める場合、少なくともその理由の1つはガバナンスの強化にあることからすれば、法令や各種規則等を遵守する体制を整えるという点で、法律の専門家である弁護士を招き入れることは合理性があるといえよう。

また、弁護士は外部専門家として多数の会社のガバナンス強化のサポートをしていることから、これらのサポートを通じて得られた知見や相場観を(守秘義務に反しない限りにおいて)自社に還元することができるという点も有益なポイントといえよう。

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スタートアップの知財戦略支援に注力。2020年の3月には『スタートアップの知財戦略』を出版、同月に特許庁よりスタートアップ知財の専門家として奨励賞を受賞。シリコンバレー等の国外も含めて交渉の場に同席するほか、経済産業省・特許庁の研究開発型スタートアップと事業会社のオープンイノベーション促進のためのモデル契約書の事務局筆頭弁護士を務めるなど、スタートアップと大企業の橋渡しにも尽力する。(第二東京弁護士会)