事業活動の継続的な成長を目指すなら、常に企業に新しい視点を持ち込む必要があります。
その際に役立つのが「顧問紹介サービス」です。
顧問紹介サービスとは、企業経営や役員などの経験者と経営課題などを抱えている企業を繋ぐマッチングサービスのことです。十分な経験・知識・スキルを有する外部顧問のアドバイスを活用すれば、自社内だけでは出てこないアイディア・視点による改善を期待できます。
本記事では、顧問紹介サービスを利用するメリット・デメリットや、おすすめの顧問紹介サービス事業者を紹介します。経営課題の解決法などが分からず困っている方は、ぜひ最後までご一読ください。
顧問紹介サービスとは?section
顧問紹介サービスとは、企業の顧問として活躍できる役員や管理職などの重要ポストを経験したことがある人材と、経営課題を抱える企業や顧問を委託したい企業とマッチングさせるサービスのことです。
つまり、顧問紹介サービスを通じて出会えるのは、会長・社長・役員などの経営陣ではなく、また、会社に雇用される従業員でもなく、あくまでも第三者的なアドバイザー・ブレーンに相当する人材です(もちろん、このような人材を役員や従業員として招聘することは可能です)。
ですから、顧問紹介サービスを利用すれば、企業が抱えている経営課題に対して具体的な経験・根拠を前提としたアドバイスを提供してくれる優秀な人材とマッチングできるといえるでしょう。
【厳選比較】おすすめの顧問紹介サービス10選section
おすすめの顧問紹介サービスを10社紹介します。
特徴や料金、口コミなどを参考に、ニーズに適したサービスを利用してください。
ExE(エグゼ)
EXE(エグゼ)は、社外取締役・非常勤監査役を中心とするマッチングサービスです。
近年、会社法の改正によって、社外役員選任の義務化や独立役員比率の確保が急務になっています。
ところが、自社に不足している要素を補いつつ経営に対する理解・意欲がある人材を確保しようにも、兼務社数の関係から適切な人材を確保できないケースが少なくありません。
EXEには、独立性の担保・女性役員の雇用・IT関連に強い士業資格者が多数登録しているので、社外役員雇用の順番待ちなどの不要な時間を節約しつつ、企業に役立つ人材とマッチングできるでしょう。
ExE(エグゼ)のおすすめポイント
- 登録しているのは兼務者数5社未満・経験年数10年以上の社外取締役・社外監査役
- 全体の約98.0%が弁護士・公認会計士資格保有者
- 全体の約20.0%が女性で役員経験者
ExE(エグゼ)の口コミ
分野に知特化した人材が登録していることもあり、自社に適任の方と顧問契約を結ぶことができました。
顧問候補の方は、ExE側と事前に面談したのみを紹介してくれるので、スキル面にプラスして人柄も合っている方を紹介してくれます。
引用元:顧問サービス比較サイト
利用が向いている企業 | ・分野の専門家・スペシャリストの中で顧問を見つけたい企業 ・IPO経験者を見つけたい企業 ・士業の有資格者と顧問契約を結びたい企業 |
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料金 | 完全成功報酬型(料率は要問い合わせ) |
公式サイト | https://exe-pro.jp/ |
顧問バンク
顧問バンクは、スポット起用から長期まで、必要なときに必要な人数を課題に合わせて自由に選べる顧問マッチングサービスです。
自社の課題を提示したうえで公募をおこない、手を挙げた専門家の提案のなかから最適な人材を自由に選ぶことができるシステムになっています。そのため、社内では得られない視点や豊富な人脈を有する数千人の登録顧問のアイディア・ブレインを常時頼ることができます。
顧問バンクのおすすめポイント
- スポット起用から長期契約などのバリエーションが豊富で、企業側のニーズに適した契約形態を自由に選択できる
- 登録顧問9,000人超のプロフィールを検索して企業側から直接アプローチできるので、ミスマッチのリスクを減らせる
- 定期開催のマッチングウェビナーを利用した公開のプレゼンテーションが可能
顧問バンクの口コミ
多くの登録者の中からプロフィールを参考に、直接アプローチができる。
顧問バンクをきっかけに、長いお付き合いができる。
引用元:顧問サービス比較サイト
利用が向いている企業 | ・スポット依頼をしたい企業 ・アプリで簡単に探したい企業 |
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料金 | 顧問バンクに直接お問い合わせください |
公式サイト | https://common-bank.com/ |
顧問名鑑
顧問名鑑は、国内最大の経営顧問マッチングサービスです。
参画顧問30,000人超、取締役以上経験者9,000人、累計契約数23,672件(2022年末時点)の顧問数・実績を誇ります。
特に、大手企業や上場企業を牽引した顧問が多数揃っているので、新規取引先の開拓支援・営業部門の生産性向上支援のようなベーシックな課題だけではなく、海外展開支援や大規模なDX化導入支援などの先端的な課題にも対応できます。
顧問名鑑のおすすめポイント
- プロジェクト担当者が選任されて、顧問の活動進捗・活動内容を随時チェックしてくれる
- 1か月前までに連絡をすれば顧問の交代・解約を無料でできる
- トヨタ、ソニー、三井物産などの大手企業を牽引した顧問と出会える
顧問名鑑の口コミ
必要なタイミングのみで利用ができます。
引用元:顧問サービス比較サイト
利用が向いている企業 | 幅広領域の支援を依頼したい企業 |
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料金 | 契約締結までの利用料金無料(その他詳細については要問い合わせ) |
公式サイト | https://komon.co.jp/ |
プロフェッショナル人材バンク
プロフェッショナル人材バンクは、東証プライム企業エスプールが運営する顧問紹介サービスです。
13,000名以上の顧問が登録をしており、4,000社を超える支援実績を誇ります。
登録している顧問は、企業OBや独立したフリーランスなど、さまざまなバックボーンを備えた人材が揃っているので、企業が抱えるさまざまな経営課題に対応できる顧問が見つかるでしょう。
プロフェッショナル人材バンクのおすすめポイント
- 経営のプロとして経験を積んだエグゼクティブから現場での実績が豊富なミドルまで多様な人材が顧問として登録している
- 費用を抑えたうえでプロフェッショナルの知見を活用できる
- サイト内の「顧問検索」「活用事例」を閲覧して自社に導入したときのイメージ作りをできる
プロフェッショナル人材バンクの口コミ
主要取引先との関係を再構築する支援を受けることができた
引用元:顧問サービス比較サイト
利用が向いている企業 | 顧問契約にあまり費用をかけられない場合 |
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料金 | 20万円~/1か月(顧問への依頼する業務内容・期間によって変動あり) |
公式サイト | https://komon-haken.spool.co.jp/ |
マイナビ顧問
マイナビ顧問は、元大手上場企業役員、取締役、海外事業責任者など、高度な経営ノウハウや豊富な人脈を有する課題解決のプロフェッショナルと経営課題を抱える企業をマッチングする顧問紹介サービスです。
経営・組織・事業・営業・企画・海外戦略など、企業が抱えるさまざまな課題に対して適任の顧問・社外取締役・アドバイザーを紹介してくれます。なかでも、マイナビ顧問は「人事・採用」領域の支援を得意としているのが特徴です。
マイナビ顧問のおすすめポイント
- 大手企業から中小企業に至るまで多様な業種・業界の支援が可能だが、特に、人事・採用領域のマッチングを得意とする
- 経営課題や成長軸、予算・期間・ゴールを踏まえたうえで、オーダーメイド式で顧問を紹介してくれる(専門分野の異なる複数の顧問をチーム制で組成することも可能)
- 顧問として登録しているのは当事者意識のあるプロ人材が、一緒にゴールに向けて真摯に取り組んでくれる
マイナビ顧問の口コミ
企業フェーズにピッタリな顧問とマッチでてよかった。事前にヒアリングがおこなわれたので、安心して利用できた。
引用元:顧問サービス比較サイト
利用が向いている企業 | オーダーメイド式で顧問紹介をしてもらいたい企業 |
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料金 | マイナビ顧問まで直接お問い合わせください |
公式サイト | https://komon.mynavi-agent.jp/ |
kenjins
KENJINSは、日本最大級の顧問契約マッチングサイトです。従来の顧問紹介サービス業界の常識を覆す”適正価格”で、企業の経営課題解決にぴったりのプロフリーランスを紹介してくれます。
紹介形式、スカウト形式、求人掲載形式など、多様なアプローチで顧問にリーチできる点も特徴的です。
kenjinsのおすすめポイント
- 求人掲載費用、採用成果報酬、中間マージン0円なので、適正価格で顧問のコストパフォーマンスを最大化できる
- 月額固定報酬制、アポイント報酬制、売上成果報酬制など、顧問報酬の方式を顧問と協議のうえで自由に設定できる
- 月1日からの単発依頼も可能なので、結果を測定しながら臨機応変に顧問サービスを活用できる
kenjinsの口コミ
「月額顧問料」と「アポイント報酬」の料金形態なので、導入を検討しやすかったです。
引用元:顧問サービス比較サイト
利用が向いている企業 | スカウト型を利用した顧問を探したい場合 |
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料金 | KENJINSまで直接お問い合わせください |
公式サイト | https://kenjins.jp/ |
JOB HUB 顧問コンサルティング
JOB HUB 顧問コンサルティングは、株式会社パソナが運営する顧問紹介サービスです。
大手上場企業役員、新規事業の立ち上げ経験者、マーケティングやDXなどの現役CxO、大学教授など、約10,000名のプロフェッショナルが顧問として在籍しています。
問い合わせから最短2週間程度で顧問の業務がスタートするので、スピード感をもって企業の経営課題解決に向けて動き出すことができるでしょう。
JOB HUB 顧問コンサルティングのおすすめポイント
- 顧問がプロジェクトに参画することで外部の知見・スキルを社内のノウハウとして資産化できる
- 月数回~週数回など、企業側のニーズにマッチした顧問を紹介してくれる
- 多様な人材が顧問として登録しているので、事業立ち上げ期・創業期・成長期などの全てのステージ、製造・IT・小売・サービスなどのあらゆる業界の課題に対応できる
JOB HUB 顧問コンサルティングの口コミ
新規事業で経験豊富な顧問を派遣してもらいました。社内にはなかった評価・分析する視点を得ることができた。
コスメ開発販売をおこなっていたが、新規事業でカフェを始める際、食品衛生に関するノウハウを得ることができた。
利用が向いている企業 | 正社員やアウトソースで対応してくれる人材を探したい場合 |
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料金 | JOB HUB 顧問コンサルティングまで直接お問い合わせください |
公式サイト | https://pasona-jobhub.co.jp/ |
HiPro Biz
HiPro Bizは、経営課題解決に取り組む企業向けに、事業会社やアカデミアで経験を積んだ上級役職者やテクノロジーに精通した専門家を紹介するコンサルティングサービスです。
企業側が置かれているさまざまな状況に合わせた適材な人材を「経営顧問」「アドバイザー」という立場で提案し、アドバイスにとどまらない実働型の経営支援を提供してくれます。
また、その実情を踏まえて、コンサルティングプラン・成果完全型プラン・独立役員紹介プランの3つのサービスが用意されているので、企業が抱えている課題の内容や時間軸に適した顧問契約を締結できます。
HiPro Bizのおすすめポイント
- 4,598社超の企業に導入された実績がある
- 新進気鋭の若手個人事業主からプロフェッショナル・職人に至るまでバラエティに富んだ人材が登録している
- 3つのサービスプランからニーズに適した契約形態を選ぶことができる
HiPro Bizの口コミ
月2回の対話やブレストからミニマムスタートし、プロ人材からの知見やアイディアをもらうなかで、組織の行動基準の制定や、自由研究の時間を設定。具体的な改革が、新事業創出に必要なマインドセット醸成に寄与した。
担当者にプロフェッショナル人材が伴走する形で、システム化を支援。イノベーションを興すための基盤をつくりあげただけでなく、社員の意識にも前向きな変化が芽生えた。
利用が向いている企業 | ミニマムで始められるサービスを探している企業 |
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料金 | HiPRO Bizまで直接お問い合わせください |
公式サイト | https://biz.hipro-job.jp/ |
e-顧問
e-顧問は、WS PARTNERS PTE LTDが経営する顧問紹介サービスです。WS PARTNERS PTE LTDはアセアンの日系現地法人を対象に、現地人材の育成・駐在員の現地適応・組織や人材上の問題解決を通じて、日経企業のグローバルビジネスに貢献しています。
e-顧問のおすすめポイント
- 外部メンターの客観的視点・意見を事業活動に活用できる
- 外部メンターが保有する豊富な経験・専門性やコネクションを事業活動に活かすことができる
- 外部メンターが駐在員経営者の方針や考えを代弁してくれる
e-顧問の口コミ
現在ありませんでした。
利用が向いている企業 | ミニマムで始められるサービスを探している企業 |
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料金 | e-顧問まで直接お問い合わせください |
公式サイト | https://www.ws-partners.com.sg/ekomo.html |
リクルートエグゼクティブエージェント
リクルートエグゼクティブエージェントは、日本最大級のエグゼクティブ人材ネットワークを活用して、経営者を外部から招聘したい企業と豊富な経験をもつ経営リーダーを繋ぐ顧問紹介サービスです。
経営層・エグゼクティブ層(社長・取締役、CEO・COO・CFOなどの経営執行責任者、事業部門責任者、社外取締役)に特化した顧問紹介サービスなので、専門性の高いアドバイザリーを期待する企業におすすめです。
リクルートエグゼクティブエージェントのおすすめポイント
- 経営に深い知見を有する顧問からのハイクラスなサービスを期待できる
- 成功報酬型人材紹介、リテーナーサーチなど、企業側のニーズに適したさまざまなサービスを提供している
- 対応業界、対応エリアから要件に適した顧問を検索できる
利用が向いている企業 | 幅広いスキル層の人材に顧問を依頼したい企業 |
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料金 | リクルートエグゼクティブエージェントまで直接お問い合わせください |
公式サイト | https://www.recruit-ex.co.jp/ |
顧問紹介サービスを利用するメリットsection
顧問紹介サービスを利用するメリットには、次のようなものが挙げられます。
第3者目線のアドバイスがもらえる
事業活動を安定的かつ継続的に成長させるには、常に客観的な視点に基づいて、企業の現状を分析したり、問題点を抽出する姿勢が必要です。
ところが、社内の経営陣・役員・従業員などは、普段から組織のなかで仕事をしています。つまり、事業活動などに対して客観的・俯瞰的な視点を維持するのが簡単ではないということです。
たとえば、明らかにコストパフォーマンスの悪い企業と取引を継続していたとしても、「先代の社長時代からのお付き合いだから」「別の取引先に乗り換えると角が立つから」などの理由で取引を見直すことができなかったりします。
これに対して、顧問紹介サービスを通じて出会うことができる難関国家資格保有者や企業経営・役員経験者たちは、自分たちの知識・経験・ノウハウを活かして、第三者目線から企業に対して客観的・合理的なアドバイスを提供してくれます。
企業の内側にいるだけでは判明しなかった課題・改善点が見つかるので、企業成長のきっかけ作りに役立つでしょう。
新しい繋がりが持てる
顧問紹介サービスに登録している顧問は、過去の企業経営・管理職経験などを通じて、幅広い人脈をもっています。
つまり、顧問紹介サービスを活用すれば、顧問を通じて、自社の努力だけでは開拓できなかった新しい人脈やビジネスチャンスにもアクセスできるということです。
企業が継続的に事業活動を展開するには、多様な取引関係を確保したり、市場拡大・新規ビジネスへ挑戦する姿勢を忘れてはいけません。顧問との関わりによって、閉鎖的で停滞気味の事業活動にも新しい兆しをもたらすことができるでしょう。
スポットで依頼ができる
顧問紹介サービスのメリットとして、顧問へのスポット依頼・短期間契約などのバリエーションが豊富な点が挙げられます。
たとえば、経営関係のスキルを有する人材を役員として招聘したり管理職経験者との間で雇用契約を締結したりすることによって事業活動のテコ入れを目指したとしても、必ずしも希望通りの効果を得られるとは限りません。
つまり、委任契約や雇用契約を締結してしまうと、簡単にこれらを解除することはできない以上、結果として「人件費がかかっているのに企業にはメリットが生じない」という非効率的な状況が生まれかねないということです。
スポット形式や短期間契約で顧問からアドバイスを受ける方式を選択すれば、人件費コストをある程度削減しながら「顧問に依頼をしたメリット」を定期的に測定できます。メリットが大きい顧問とは長期的な関係を継続すれば良いですし、相性が合わなかったりコストを上回るメリットをもたらさない顧問については短期間で関係を解消すれば良いだけです。
顧問紹介サービスを利用するデメリットsection
顧問紹介サービスを利用するメリットがある反面、デメリットもあります。
ここでは、顧問紹介サービスを利用するデメリットを2点紹介します。
依頼できる仕事に制限がある
企業が抱えている課題・トラブルはさまざまです。
そして、顧問からアドバイスをもらうことによって解決できる課題・トラブルが多く存在するのは間違いありません。
その一方で、全ての課題・トラブルを顧問からのアドバイスによって解決できるとも限らない点に注意が必要です。なかには、顧問ではなく、外部専門家による専門的サービスが適しているケースや、コンサルティング会社からの大規模な見直しサポートが必要なケースも少なくありません。
ですから、顧問紹介サービスを利用する際には、大前提として「そもそも顧問による解決がふさわしいのか」「企業が抱えている課題を解決するために顧問に依頼できることはあるのか」という点を見極める必要があると考えられます。顧問紹介サービス各社に問い合わせをすれば依頼前にこれらの点についても相談に乗ってくれるでしょう。
必ず要件にあった顧問がいるとは限らない
顧問紹介サービスを利用する際には、企業側でも顧問として依頼をする人物像の要件を設定する必要があります。
ただし、顧問紹介サービスに登録している顧問のなかに、企業側のニーズや希望条件に適した人物がいるとは限りません。また、顧問紹介サービス側に依頼をする課題・意図を明確に伝えておかなければ、ミスマッチのある顧問を紹介されるリスクも存在します。
ですから、顧問紹介サービスを利用する際には、いきなり1社だけに絞って相談を進めるのではなく、最初は複数の顧問紹介サービスを併用するのがおすすめです。丁寧にカウンセリングをしてくれたり希望に叶う顧問の登録があったりする顧問紹介サービスを選ぶようにしましょう。
顧問紹介サービスを選ぶ際のポイントsection
インターネットで検索するだけでも多数の顧問紹介サービスがヒットするので、どの業者に依頼をするべきか判断がつきにくいでしょう。
ここでは、顧問紹介サービスを選ぶときのポイントを3点紹介します。
自社の目的にマッチしているか
顧問紹介サービスを選ぶときには、「なぜ顧問紹介サービスを利用するのか」という目的意識を明確化したうえで、自社の目的とマッチした顧問紹介サービスを比較してください。
というのも、顧問紹介サービスごとに得意分野が異なるため、目的との親和性が高い業者を選ばなければ顧問紹介サービスを利用するメリットを享受できないからです。
また、自社側で目的を整理しておかなければ顧問紹介サービス業者に顧問像・要件が明確に伝わらず、ミスマッチのある人材を紹介されかねません。
たとえば、「経営課題を発見したい」「バックオフィス部門の効率化を目指したい」「新規サービス展開に向けてのアドバイスが欲しい」など、可能な限り顧問紹介サービスを利用する目的を具体化してニーズに適した業者を選ぶのがおすすめです。
自社サービスの分野に特化した人がいるか
企業が抱えている課題を克服・改善を目指す顧問は、普遍的なノウハウ・知識だけではなく、業界特有のルールや特殊事情・業界知識に精通していることが望ましいです。
たとえば、インターネット関連事業を営む企業が新規サービス立ち上げに向けたアドバイスを求めるために顧問紹介サービスで人材を紹介してもらう場合、Web開発・アプリ事業の経験豊富な顧問なら実効性のある助言を期待できるでしょう。
これに対して、過去に新規サービス立案の経験が豊富な顧問がいたとしても、その人物がインターネット業界とは全く無関係な業種・業界としか関わりをもっていなかったなら、企業側のニーズが満たされる可能性は極めて低いと考えられます。
ですから、顧問紹介サービスを選ぶときには、自社と同業種・同業界のビジネス経験がある顧問が登録している業者を選ぶようにしてください。
費用感が見合っているか
顧問紹介サービスを利用するときには、費用対効果の視点を忘れてはいけません。
顧問紹介サービスは、事業者ごとに価格設定や料金体系が異なります。たとえば、初期費用型、月額料金型、完全成功報酬型などが挙げられます。自社の予算の許す範囲内で顧問によるメリットを得るには、事前に丁寧な料金シミュレーションを実施するのがおすすめです。
顧問紹介サービスの導入方法
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さいごに、顧問紹介サービスを導入するときの一般的な流れについて解説します。
顧問に依頼したいことを明確にする
まずは、顧問紹介サービスを利用する理由・目的を明確化するのがポイントです。
たとえば、なぜ顧問が必要なのか、顧問に何を依頼したいのか、どのような経験・スキルを有する顧問が必要なのかなどをはっきりさせましょう。
自社に合った顧問紹介サービスの選定
次に、顧問紹介サービスを比較して選定する段階です。
顧問紹介サービスは事業者ごとにサービス内容・得意分野などが異なるので、必ず自社のニーズに適した顧問が登録していると見込まれる顧問紹介サービスを選びましょう。
候補者のヒアリング
利用する顧問紹介サービスの選定が終わって問い合わせをすれば、担当者との面談機会が設けられるのが一般的です。
利用目的や希望条件などを顧問紹介サービス側に伝えましょう。このヒアリングを丁寧におこなわなければ、自社のニーズにマッチしない顧問を紹介されるので注意が必要です。
なお、顧問紹介サービスによっては、Webページから登録している顧問のプロフィールを検索・閲覧できる業者も存在します。顧問の選定を担当者任せにするのは不安だという場合には、自社にマッチする顧問を自分で選定できる仕組みを設けている顧問紹介サービスがおすすめです。
候補者と面談や打ち合わせ
顧問紹介サービスから顧問候補を選定してもらった後、顧問候補の人材と直接面談・打ち合わせを実施します。
打ち合わせの際には、顧問に求めるサービス内容を伝えて、顧問側がそれに対応できるかを丁寧にヒアリングしてください。また、顧問料や顧問契約を締結する期間など、細かい契約条件についても交渉をおこないます。
顧問契約の締結
契約条件などについて当事者間で合意が形成された場合には、顧問契約を締結します。
顧問紹介サービス側が契約書のテンプレートを用意してくれますが、特記事項・特約がある場合には、当事者間でその旨を盛り込んだ契約書を作成しましょう。
まとめ
企業が抱える課題を改善するには、さまざまな手法が考えられます。たとえば、優秀な人材をヘッドハンティングして雇用したり、コンサルティングファームのサポートを得たりする方法が挙げられます。そして、状況次第では、顧問紹介サービスを利用するのが適していることもあるでしょう。
顧問紹介サービスを利用するときには、顧問紹介サービスが必要な理由・目的を明確化するのがファーストステップです。そして、各顧問紹介サービスの特徴を比較したうえで、自社の経営課題改善に適した事業者を選定して、優秀な顧問のアドバイスを参考にしてください。