新たに人事の採用を考えている方は、やはり優秀で長く会社に勤めてくれる人材を採用したいと考えていることでしょう。人事の採用を成功させるためには、どの部分に気をつけながら採用活動を進めていけば良いのでしょうか?
こちらの記事では、人事の採用に関して、事前にしておくべき次の内容を解説します。
- 人事の仕事の種類と業務内容
- 人事の採用傾向や転職市場の特徴
- 人事で働く人の給与の目安
- 人事の仕事に向いている人の特徴や資格
ぜひ参考にしていただいて、人事部の強化に繋がる内容にしていただけると幸いです。
人事部の仕事の種類と業務内容section 01
ご存知の方がほとんどでしょうが、まず、人事部にはどのような仕事があるのかを簡単に解説します。人事の中でも特にどの業務で募集するのかをより明確にしていくことで、採用もしやすくなってきます。
採用活動
今こちらをご覧の方の多くが、人事の採用担当者をされているかと思われます。採用活動は人事の代表的な業務ですが、人によって会社は成り立っていますので、会社の命運を分ける仕事と言っても過言ではありません。
単に求職者との面談日程を決めて、面接対応をすれば良いというわけではなく、きちんと採用計画を立て、掲載する求人広告の厳選、求職者に対する会社説明会の実施、内定後のフォローなど業務は多岐に渡ります。
特に中小企業にとっては、新たに社員を入社させることもとても重要な出来事になりますので、最終面談で社長が対応するなど、会社の上層部が採用活動に関与してくることも珍しくありません。
また、既存社員の組織内での配置企画も重要な仕事です。退職者が多く出た部署があれば、採用だけでなく、他部署から人員を補充する選択を取ることもあるでしょう。
会社全体の人員の過不足や適性を判断して、円滑に業務が回るように影から支える大事なお仕事です。
人材教育
新たに入社した社員の多くは、業務を行う上での能力や知識が不足している状態からのスタートになりますので、人材の教育・研修も大事です。
中途採用であれば、現場で直接指導していく方針もありますが、特に新卒社員であれば、社会人としてのマナーから人事部でしっかり教育していく体制も必要でしょう。いきなり現場で働かせるだけでは、ミスの発生や早期退職にも繋がります。
教育カリキュラムや日程を組んだり、レクリエーションを企画したりして、社員のスキル向上や親睦を深める環境を作ることも人事の仕事です。
また、既存の社員に対しても技術向上のための研修や資格取得のためのフォローなども実施していきます。
他には、従業員が意欲的に働いてもらうための評価制度を明確にして、報酬や昇進などの機会を創出することも人材教育の大事な業務です。
労務管理
従業員に気持ちよく働いてもらうためには、労働環境が整っていることが前提です。きちんと給与が支払われていて、労働に関する法律が守られている会社を継続させるためにも、労務の仕事がとても大事で、人事・労務として同じ部署での業務にしている会社も多いです。
労務の仕事では、勤怠管理や給与計算、従業員の税金を代わりに会社が納める際の手続きなどがあります。
他にも、職場環境整備を行い、従業員の安全と健康を保護することが求められます。具体的には、消防法や労働安全衛生法などの法律や規則に基づく対策や、社員の健康管理、ストレスチェックの実施、感染症対策の強化などが挙げられるでしょう。
人事の採用を成功させる4つのポイントsection 02
優秀な人材を必要とする人数だけ採用して成功させるためには、しっかり計画を立てて目標を達成させる準備を丁寧にしていく必要があります。
こちらの項目では、どのような部分に注意すれば人事の採用が成功しやすいかをご紹介します。
採用計画を立てる
採用活動を成功させるためには、事前に採用計画を立てておく必要があります。知名度が高い求人媒体にとりあえず掲載して、採用条件・募集要項もしっかり決めずに闇雲に求人を出しても、求めた人材が来ることもなく、徒労に終わったり、マッチング制度が低くて早期退職が起きやすくなってしまったりします。
求人を出す前からしっかり採用計画として次の内容を決めておきましょう。
- かけられる人件費
- 募集業務・雇用形態
- 給与の目安
- 採用人数の目標
- 入社時期
- 予算・求人媒体
募集する業務内容を明確にする
単に人事といっても、上記でお伝えしたように業務内容は幅広くあります。応募をする際には「人事部」とだけでなく、具体的な業務内容も明確に記載した方が、応募してくれる人とのマッチング制度も高めることができるでしょう。
例えば、労務の仕事を担当してもらいたいと考えているのであれば、採用する人も労務の経験者や正確性や事務処理能力が高い人が望まれますが、人事の中でも教育係として新入社員の担当をする予定であれば、よりコミュニケーション能力やスケジュール管理能力が高い人が望まれるでしょう。
単に「人事部を募集」だけだと幅が広すぎるため、募集する細かい業務内容や求める人物像まで明確にしておくようにしましょう。
経営方針と採用する人の考えを一致させる
人事部は人材の部分で会社組織を支える部署ですので、経営方針と考えが一致しており、企業理念に理解を示している人を採用することが望ましいです。
人事部が経営方針をしっかり理解していれば、チームにも一体感が生まれ、全従業員に対しても好影響を及ぼし、組織全体で同じ方向を向いて働いてくれやすくなります。
どのような職種の就職面接でも、志望動機を聞くことがほとんどでしょうが、人事の採用においてはさらに詳しく志望動機を深掘りして聞いてみることをおすすめします。
求める人材や予算に適した求人媒体を選ぶ
採用計画や方針がある程度固まったのであれば、実際にどのような方法で採用を進めていくかを決めることも大事です。
多くの採用では、転職サイトや求人広告、転職エージェントを活用することになるでしょうが、求人媒体を知名度だけで決めることはNGです。
近年では様々な種類の求人媒体が登場してきており、職種や業界、給与帯、未経験求人の多さなど、それぞれに特化した求人媒体が登場してきています。
求職者もそれらの求人媒体を経由して応募してくることも多いため、求める人材にマッチングした求人媒体を優先的に使っていきましょう。
とりあえず知名度の高い求人媒体を使うだけだと、費用の割には求める人材とマッチしていない求職者ばかりから応募が来て、コストパフォーマンスにも優れているとは言い難い状況にもなるでしょう。
人事を採用する際の給与相場section 03
これから人事を採用しようと考えている場合には、支払う給与を決めておかなくてはなりませんね。募集する求人での給与が低すぎると応募がきませんし、人事の給与が高すぎても人件費の高騰や他部署からの不満に繋がります。
一般的な給与の平均を参考にしながら、自社で募集する人事の給与帯を決めていきましょう。
複数の転職サイトで掲載されている人事の求人や平均給与をまとめたページを参考にすると、上記のようになりました。
人事の年収は500万円程度、月収にすると35万円前後で募集をしていることが多いようです。
ここから、自社内の現在の人事部の平均給与や、採用する人の経験・スキルの有無によって金額を調整していくと良いでしょう。
人事として採用したい人・人事の仕事に向いている人の特徴section 04
人には適材適所があります。人事で採用するにあたって、人事の仕事に向いている人を採用できるように準備しておきましょう。
こちらの項目では、人事の仕事に向いている人の特徴をご紹介します。簡単ではありますが、面接等で適性を確認する方法もご紹介しますので、参考にしてみてください。
コミュニケーション能力が高い人
どの職業でも求められることになるコミュニケーション能力ですが、人と触れ合うことが多い人事の仕事であれば、なおさら必要性は高くなります。
採用担当者や新入社員の教育担当になれば、その会社の顔とも呼べる存在になりますので、その人の対応・人柄などで社員の入社率や定着率も変わってくるでしょう。
採用活動をする途中で、挨拶のし方や話し方、メールでのやり取りなどコミュニケーション能力を測れる部分は多くありますので、しっかり細部まで観察してみてください。
人事の経験者や業界知識がある人
中途採用で即戦力を求めている場合には、特に経験者は積極的に採用すべきでしょう。経験者であれば、前職の経験を活かして転職後の業務でもすぐに現場を任せることができ、さらには、前職の会社での効果的な方法や業務改善のヒントなどを自社にも持ち込んできてくれることも期待できます。
また、人事経験者でなくても、同じ業界からの求職者であれば、その業界に対する興味関心が高く、入社後も他部署のこともすぐに理解して馴染みやすいと考えられます。
会社の方針に理解がある人
上でも触れましたが、人事部として他の従業員と接していくためには、入社後に会社の方針を理解して、それに基づいた行動を日々の業務に活かしてくれる人が望ましいです。
面接時にはしつこいくらいに志望動機を確認して、自社のどの部分に魅力を感じているのか?理解を示しているのか?などを判断してみてください。
面倒見が良く共感力が高い人
人事の仕事では、従業員の悩みを聞いたり対応したりする場面も出てきます。単にコミュニケーション能力が高いだけでなく、他人の悩みに寄り添ってサポートしていける人であれば、他の授業員からの信頼も高くなり会社全体の定着率UPにも繋がりやすいです。
面倒見の良さなどは、面接時に直接エピソードとして深掘りして聞いてみたり、面接日程を決めるメールでのやり取りなどで配慮できているかなど判断してみたりして下さい。
人事の採用におすすめの人材紹介会社(転職エージェント)・求人媒体5社比較section
最後に、人事の採用におすすめの人材紹介会社や、おすすめの求人媒体をご紹介します。
BEET-AGENT|人事・管理部門特化の人材紹介
人事労務・人材採用など、管理部門に特化したバックオフィス人材の採用に強い人材紹介会社です。人事労務経験5年以上、従業員5名〜100名以上の採用経験を持つなど、多様な人材が紹介可能です。
IPO準備経験者や社労士経験といった有資格者などの人材プールも多く、CHROとしての採用もサポートしています。
公式サイト:https://beet-agent.com/
BEET-DIRECT|バックオフィス専門のダイレクトリクルーティング
BEET-AGENTの派生サービスで、管理部門に特化したダイレクトリクルーティングサービスも展開。人事・労務・人材開発・教育関連のキャリア人材をピンポイントでスカウトが可能です。管理部門職種特化型の数少ないDRサービスのため、他社にはないタレントプールと接触機会の形成に期待できます。
公式サイト:https://advance.beet-direct.com/
パソナキャリア
ハイクラス人材の採用支援に特化したエージェントサービスです。事業部長やマネージャークラス、経営幹部層の採用に強みがあります。ハイクラス特化型の転職サイトやエグゼクティブサーチ専門のパソナJOBHUBのネットワークを活用しており、一般的な採用活動ではなかなか出会でない候補者も紹介してもらうことができます。
公式サイト:https://www.pasona.co.jp/
Ms-Career
管理部門の大手人材紹介msjapanもおすすめです。管理部門の特化領域では30年の実績があるため、豊富な人材ネットワークを持つのが強み。、経営層・エグゼクティブ人材や専門技能をもつスペシャリストを紹介しています。
ビズリーチ
ハイクラス人材を対象としたスカウト型の採用サービスです。全国170万人以上という国内最大級の人材データベースの中から、企業が採用したい人材を探してスカウトできます。エージェントサービスと異なり転職潜在層にもアプローチできるため、幅広い層から探したい企業に向いています。
まとめ
ある程度の規模の会社になれば、人事部は必ずある部署になり、転職市場でも活発的に人の流れがあります。
人事部は人の部分から会社を支える柱でもありますから、長く会社に貢献してくれる人事社員を採用できるようにしっかり準備をしていきましょう。
人事の採用について注目するポイントとしてまとめると次の通りです。
採用成功のコツ | しっかりした採用計画を立てる 募集する業務内容を明確にする 経営方針と採用する人の考えを一致させる 求める人材や予算に適した求人媒体を選ぶ |
求める人物像 | コミュニケーション能力が高い人 人事の経験者や業界知識がある人 会社の方針に理解がある人 面倒見が良く共感力が高い人 |
給料の相場 | 年収:500万円前後 月収:35万円前後 |
少しでも良い人材を人事で採用できるように、本記事を参考にしていただけたら幸いです。